名前が変わるということ

私はあと数日で名前が変わる。

正確には苗字だけど。

(全然関係ないが、苗字をみょうじと読むのに違和感がある。全然関係ないけど)

 

夫婦別姓がとりただされていたりする中、

私は喜んで変えてやるよ!くらいの気持ちでいたのだけれど

やっぱり三十数年共にしてきた苗字。

言葉に言い表せない、この頃の秋に近づいている気温のようなこの気持ち...

 

あ、卒業式の前日に近いかも。

私、今までの名前から卒業します!!

うーん、なんかそこまででもないような。

 

結局のところ、名前って記号のようなものなのかもしれない。

その人が、その人ですよーって分かるためのひとつの記号であって、

それが変わったからと言ってその人自身が変わるわけではないし。

 

私のアイデンティティが変わるわけでもないし。

 

新しい自分!

リニューアルオープン!

ってことではないんだよな。

 

そして苗字を変えていくという行為は、

今までの苗字を排除するわけではない。

今までの自分を捨てることでもないし、

今までの自分がなくなるわけでもない。

 

 

余談だが、私の苗字は少し読み方が特殊で、

名刺で再確認していただくのはザラで、

電話口で間違えられるのは100%で、

それはそれは手がかかる名前だったのです。

でもその分、覚えてもらえるという嬉しさはあり(相手に間違えてはいけないという気持ちがあるからこその覚えてもらえる、ということだが)、

反面、また覚え直してもらうのか、という申し訳なさもあり。

(そもそも職場の名前変えなきゃいいんじゃないかということだが、前述の通りややこしい苗字なので、長い目で見た時に変えた方が楽という結論に自分の中で至っているのです)

なんかそういう色々も相まって、ちょっぴりセンチメンタルみたいになっていると思うのです。

 

きっと数ヶ月後には、あぁこんな気分だったかも、とか思いながら

堂々と「変わった」名前で自己紹介してると思うんです。

だから、この期間、寂しいな、いやでも別にな、と思いながら

仕事して、生活して、日々流れるがまま、過ごしていくんだろうな。

 

 

 

名前が変わるということ。

それは大したことではない。

私は私だから。

名前が変わるということ。

ややこしい苗字から変わるということ。

彼氏とのお揃いがまた一つ増えるということ。